固定種・在来種とは?

固定種・在来種について

野菜の種は、大きく分けて
**「固定種(在来種)」「F1種(エフワン種)」**の2種類に分類されます。

現在、スーパーに並ぶ野菜の多くはF1種ですが、日本の農業の長い歴史の中で育まれてきたのは、もともと固定種・在来種でした。

これらの種は、地域の農家が長い年月をかけて守り育ててきた、自然と人の営みの中で生まれた品種です。


固定種とは

固定種とは、何世代にもわたって種を採り続けることで性質が安定した品種のことをいいます。

農家や育種家が

  • よく育つもの
  • 病気に強いもの
  • 味のよいもの

などを選び、その種を採って翌年に育て、さらにその中から優れた株を選び続ける――

このような自然に近い選抜育種を長い年月繰り返すことで、その野菜の特徴が徐々に安定し、遺伝的に固定されたものです。

固定種には次のような特徴があります。

  • 種を採って翌年も育てられる(自家採種が可能)
  • 遺伝的な多様性が残っている
  • 環境の変化に適応しやすい

また長い年月の中で、土地の気候・土壌・水・微生物環境に適応してきたため、肥料や農薬に頼りすぎなくても育つ力を持つ場合が多いと言われています。

昭和30年代頃までは、日本の野菜の多くがこの固定種でした。


在来種とは

在来種とは、固定種の中でも特に地域の農家によって守られてきた品種を指します。

長い年月の中で、その地域の

  • 気候
  • 土壌
  • 食文化

に適応しながら育てられてきたため、その土地ならではの個性を持つ野菜になっています。

例えば

  • 京野菜
  • 加賀野菜
  • 信州の伝統野菜

などの多くが在来種にあたります。

在来種は単なる農産物ではなく、地域の食文化や暮らしを伝える生きた文化遺産とも言われています。


農家が種を守ってきた歴史

人類の農業の歴史は、種を守る歴史でもあります。

昔の農家は、収穫した作物の中から

「一番よくできたもの」
「病気に強かったもの」
「味のよかったもの」

を選び、その種を大切に保存して翌年に蒔いてきました。

このような自家採種を何世代も繰り返すことで、土地の気候や風土に合った作物が少しずつ生まれていきました。

つまり現在の在来種の多くは、研究所で生まれたものではなく、農家の知恵と経験の積み重ねの中で生まれたものなのです。

こうして何百年、時には千年以上にわたって受け継がれてきた種が、今の私たちの食卓を支えています。


種は人類の財産

種は単なる農業資材ではありません。

それは

  • 生命の設計図
  • 食文化の記録
  • 人類の知恵の結晶

ともいえる存在です。

一粒の種の中には、その作物が何千年も生き抜いてきた遺伝子の情報が詰まっています。

そしてその種は、農家が毎年種を採り、守り、次の世代へ渡していくことで受け継がれてきました。

その意味で、種は特定の誰かのものではなく、
人類全体の共有財産ともいえる存在なのです。

F1種とは

現在、市場で主流となっているのが**F1種(エフワン種)**です。

F1とは
First Filial Generation(第一世代雑種)
の略で、異なる系統の親を人工的に交配して作られた一代限りの雑種です。

異なる品種を掛け合わせると、一代目だけに現れる
「雑種強勢(ヘテローシス)」
という現象によって

  • 成長が早い
  • 収量が多い
  • 形や大きさが揃う
  • 収穫時期が揃う

といった特徴が現れます。

このためF1種は

大量生産・大量流通・大量販売

に向いており、現在の農業や市場の仕組みの中で広く利用されています。

しかし、この性質が安定して現れるのは一代限りです。
その種を採って次の年に育てても、同じ性質の野菜にはなりません。

そのため農家は、毎年種苗会社から新しい種を購入する必要があります

固定種・在来種とF1種の違い

固定種・在来種F1種
形や大きさにばらつきがある形・大きさが揃う
生育時期に幅がある生育が揃う
地域に適応しやすい全国で均一に栽培しやすい
風味や個性が豊か甘さ・柔らかさなどが均一
自家採種が可能自家採種では同じ性質にならない
遺伝的多様性がある遺伝的に均一

なぜ固定種が今見直されているのか

近年、世界中で固定種や在来種の価値が改めて見直されています。

その理由の一つが、生物多様性の保全です。

現代農業では効率を優先するため、世界中で限られた品種が広く使われるようになりました。その結果、農作物の種類は急速に減少していると言われています。

しかし固定種や在来種には、それぞれ異なる遺伝子が残っています。
この遺伝的多様性は、気候変動や新しい病害虫が発生したときに、農業を守る大きな力になります。

また、肥料や農薬に依存しすぎない農業を目指す中で、自然環境に適応してきた固定種の強さが再評価されています。


種と食料安全保障

「種」は、食料の出発点です。

もし世界中の農家が、毎年特定の企業から種を買わなければ農業ができない状況になれば、食料生産は大きくその仕組みに依存することになります。

そのため世界各国では

  • 在来種の保存
  • 種子バンクの設立
  • 自家採種文化の保護

といった取り組みが進められています。

固定種や在来種を守ることは、単に昔の農業を残すことではなく、未来の食料を守ること(食料安全保障)にもつながっています。


固定種の味の特徴

固定種や在来種の野菜は、味が濃く、香りが豊かで個性があると言われることがよくあります。

これは長い年月の中で

  • 気候
  • 土壌
  • 微生物環境

に適応してきた結果、その土地の環境を反映した味わいになっているためです。

また形や大きさが均一ではない代わりに、一つひとつに個性があり、季節や畑によって味が変わるという特徴もあります。

こうした野菜は、昔からの郷土料理や家庭料理の中で使われ、地域の食文化を支えてきました。

マメ知識

◆種の種類

在来種農家が自家採種を繰り返して守ってきた地域の種
固定種育種家や種苗会社が選抜を繰り返して性質を安定させた種
F1種(ハイブリッド種)異なる系統の品種を交配して作った一代限りの雑種
(First Filial Generation の頭文字でF1)
GM種遺伝子操作によって特定の性質を持たせた種

※「ハイブリッド」とは優れているという意味ではなく、異なるものを掛け合わせた雑種という意味です。
例えばハイブリッドカーも、ガソリンと電気という異なるエネルギーを組み合わせた車という意味で使われています。

大和ファームは固定種・在来種・無農薬で栽培しています

古き良き昔の生活を現代の生活と融合し、家族単位だけではなく、家族・仲間・地域でのコミュニティーを作り楽しく健康になる。 大きい和が作れるように、日本の固定種・在来種の種で日本の野菜を作る為に大和ファームとネーミングしました。 八ヶ岳で自然を守り次世代を担う人々を守り、皆が健康で楽しく幸せでいられる、そんなコミュニティー作りをしています。